この時代の子どもたちをじっと見ていると気づくことがある。
その時出会ったモノ・コトから、何かを感じていることを。
不思議そうに、じ~っと見つめるまなざしを。
何度も同じことを繰り返している姿を。
そこから流れ出る音に耳を傾けていることを。
そして、その感情を分かち合いたくて、「ねえねえ」と言わんばかりにそばにいる大人に視線を送ることを。

そう、子どもたちは常に生活そのものから学んでいるのだ。
学びの種は、遠いところにあるものではなく、自分の身の回りにたくさんあるものだから。

人は三次元の世界で生きている。
だから、乳幼児期の子どもたちは三次元から学ぶ。
二次元のペーパーやワークブックではなく、三次元のモノ(おもちゃ・生活道具・生き物・大人の姿等)から学ぶ。
いや、三次元の世界でしか、本当の意味では学ぶことができない。

だから、学ぶ方法にこだわる。
体験すること、五感を使うことにこだわる。
時間をかけることにこだわる。
多方面からアプローチすることにこだわる。
アナログにこだわる。
子どもが触れる(見たり聴いたり使ったりする)おもちゃ・道具・部屋の飾りの1つ1つにこだわる。

体験を通して学んだことは、その思い出とともに一生忘れないから・・・。

この時期の学びとは、その後一生につながるものごとへの理解の基礎となります。
だから、毎月ものごとの概念をテーマとした保育(プロジェクト保育)に取り組み、1年で11の概念を学びます。
1か月という時間かけること、そして生活や遊びの中に学びの仕掛けをすることで、子どもたちは知らず知らずの間に、無理なく自然に学びを広げていきます。
園では自然とアクティブラーニングが行われているのです。
さらに、毎年それらを繰り返すことで、少しずつ学びを深めていきます。

概念テーマ:ルールと秩序、空間、色と形、水、家(家族)、秋、衣服、クリスマス、数える、大きさ、春