6月のある朝、職員室の前にいた年長の子どもたち。
1人の女の子が小さな声で「おままごとする人寄っといで♪」と仲間を集めている。
いつもはもっと大きな声で仲間集めをしている彼女。
そこへ、通りがかった保育士が「今日は、ちっちゃい声で言ってるんだね。」と話しかける。
すると彼女は、「だって、先生が電話してるもん。」と指をさす。指さした先には、職員室で電話中の彼女の担任の姿。
何気ない会話だったが、職員室にいた私の耳に入ってきた。
彼女の気づきや心遣いが嬉しかった。私の心は温かくなった。
佐々木正美先生の言葉を思い出した。
「喜びを分かち合う体験に比例して、悲しみを分かち合うことができる。つまり、人を思いやることができるのだ。」
彼女は、きっとこれまでに家族と共に喜びを分かち合う体験をしてきたのだろう。
彼女のご両親は、きっと彼女が喜んでいることを自分たちの喜びとして感じてくれたのだろう。
彼女の家庭の温かさを想像し、また私の心は温かくなった。
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